2009年となみ野会施設内研究発表会

口演@「頭脳学習ケアを取り入れて−頭脳学習ケアを行うことによる認知症の進行防止の効果について−」
 脳を活性化し脳の老化を予防する目的で近年“脳トレ”という言葉がブームである。簡単な計算ドリルや漢字ドリル、音読を行うことで認知症の改善効果があるともいわれ、マスメディアに取り上げられたこともある。そこで、ふれあいの杜デイサービスでも利用日ごとにドリルを利用者様に行ってもらうことで、どのような変化が現れるか事例報告が行われた。
            

口演A「タクティールケア−肌をとおしたコミュニケーション−」
 北欧スウェーデンで行われている療法の一つに“タクティールケア”というものがある。身体に優しくふれたり、撫でたりするといった皮膚を通してのコミュニケーションを意味するものであるが、このふれあいが、穏やかさや安心感を与え認知症の周辺症状や安眠、コミュニケーション能力の向上といったものに期待できるという。2階フロアーからはその活動報告がなされた。
            

口演B楽しみのある生活を目指して−音楽から入所者へのアプローチ−」
 オルガンの音色に合わせて、高齢者が唄を口づさむ音楽会を見学する機会を得た職員が、常日頃フロアーに流れているだけの音楽の使い方に疑問を持ち、どのようにすれば音楽の利点を活かすことができるか考えた。音楽に対する職員の認識や活用法などに関するアンケート調査や職員が共通認識した音楽の知恵を使った取り組みについて発表された。
            


浜崎施設長・尾崎部長からの講評
       

口演@「頭脳学習ケアを取り入れて−頭脳学習ケアを行うことによる認知症の進行防止の効果について−」
    施設長より
      テーマ(認知症進行防止)は、とても興味深いものである。取り掛かる事前の準備不足がとても残念である。
      準備がしっかりしていれば、施設の代表として、富山県老人福祉施設協議会研究発表会に行ってもらえたかも・・・。 
    部長より
      「簡易計算」や「文字合わせ・数合わせパズル」が認知症の予防に効果的といわれているが、これまで午前レクとして
     提供されていた簡易計算などを改めて研究対象とした結果、長谷川式簡易知能評価スケールや入浴拒否などの問題行
     動が減るなどの効果が現れることが確認できたことはよかったと思います。今後も継続して行われることを期待する。

口演A「タクティールケア−肌をとおしたコミュニケーション−」
    施設長より
      研究発表として一番まとまっていました。
      逆にまとまりすぎて、具体的なデーターなどが少なかったので、加えてほしかった・・・。
    部長より
      肌をとおしたコミュニケーションが利用者様には癒しをもたらし、介護スタッフにはゆとりのある介護をもたらす。お互い
     ゆったりとした時間を共有できたことは介護冥利に尽きると思います。更に介護技術を深めケアが充実することを望み
     ます。

口演B楽しみのある生活を目指して−音楽から入所者へのアプローチ−」
    施設長より
      新しいことへのチャレンジとしてとてもよかった。
      結果・評価が非常に難しく、もう少しテーマを絞って報告されていた方がよかったと思われた。
    部長より
      どのような音楽をどのように提供するか?音楽を楽しむのは利用者様で、介護者が押し付けになってはいけない。難し
     いところですが、しかしとてもいいところに気付かれたと思います。音楽ばかりでなく、日常生活も同じ!その人らしさを常
     に追求し、本当に喜んでもらえる関わりが一つでも増えるよう望みます。
      

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